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2005-07-26 / 封神演義について

- 孔子はこの姜子牙がどうにもお気に召さなかったらしい
http://sheepman.parfait.ne.jp/20050725.html#p01

- 問題の多い安能版封神
http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~nikaido/housin01.html

おそらく,現在『封神演義』としてもっとも知られているのは,
講談社文庫の 3 冊本でしょう.これは安能務氏が書いているものです.

正確には『封神演義』に基づいて,安能氏がまったく別の小説を
書き上げたと言ってよいでしょう.それほど,本来の『封神』とは
違っている部分がたくさんあります.

また,『封神』に出ている人物の多くは,本当に中国のお寺などで
祭られていることがあります.これを祭祀する人々にとっては,
『封神』の物語はちゃんとした神話なのです.それを間違ったイメージで
受け取ることは,時に彼らにとって非礼に映ります.
この点も,注意すべき事です.

- 封神は 3 大怪奇小説ではない
http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~nikaido/housin02.html
「奇書」というのは,中国の著名な小説に対する呼び方で,
普通は,「明の四大奇書」といいます.
それは,『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』『金瓶梅』の四種の小説です.
文学史上,名作といわれるもので,別に「怪奇小説」の意味ではありません.
「奇なる書」という意味で,傑出しているということです.
ものによっては『金瓶梅』を「淫書である」と否定する場合があるので,
それで,その辞書とやらは前の三種だけを取り上げたわけでしょう.

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